世界が止まっちゃった

2010年06月03日 11:29

先月末、大好きだったシンガーが病気で亡くなりました。
来日公演が何回もキャンセルになった経緯もありましたが、まだ50代だし、単に遠出は体調に悪いからまた次回を期待ということなのだと思っていたので、突然の訃報にとてもショックを受けてしまいました。
一時期は、そのシンガーの声しか耳に入らないほどハマってしまった、私にとってはまさに神の存在でした。J-POPしか聴いて育ってこなかった私には、思い切り腕をぐいっとひっぱられるほどの衝撃で黒人音楽へのドアを開いた(開かされた?笑)のでした。

目もくらむような音域を持ち、上へ下へと駆け回り、ここぞというポイントを熟知して自在にメロディを操り、炎柱を吹く火山のようなシャウトかと思えば、ハートの芯までとろけるような甘いファルセット。まさにめくるめく歌唱。
こんな表現力、電気的に人をひきつける声、もう人じゃない域。アメリカの友人は、彼をGiftedと言います。神からの贈り物という意味です。

私は必要以上に(笑)メロメロになりました。
その才に恋をしたのです。
齢56歳の天才シンガーに。

ネットを通じての縁に恵まれ、バックステージで直接お会いする機会があり、緊張しつつ楽屋を訪ねると、そこには朗らかな、でもいぶし銀に光る初老の黒人が静かに座っていました。
焦がれてやまない私の想い人は、外国人特有の挨拶で私をハグしてくれました。私は突然の接近遭遇に記憶を失い、大きな黒い手(マジで大きい)しか覚えてないという失態。
ちなみにプロフィール写真→で私が持っている額縁は、このとき一緒に撮影してもらった宝物写真です。

次にお会いしたときは、サインしていただいた携帯電話を楽屋に置き忘れるという失態を繰り広げてしまった私。帰り道、アレ?携帯どこどこ?と探し、友達に電話してもらうと、なんと電話に出たのはそのお方。OMG!
急いで戻ると、じきじきに携帯を持ってきてくれるという親切さ。

ファンは誰でも大歓迎、友達だよ的な懐の深さ。海外アーティストなら誰でもそうかといえばそうではないらしいと聞きます。類まれな才を持ちながら、人と壁を作らないフランクで親切な人柄。ついでにいうと、顔もハンサム(笑)。

こんな人が長生きする訳ない、いい人は早世ってのがこの世(そんな気がする)、でも私のあの方にはあてはまらないと思い込んでいました。だからこの訃報は青天のヘキレキ。まさに5月の青い空に雷がとどろいたようです。

この地上で彼は万人に笑顔を向け、愛を歌い続け、時が満ち、彼の居場所へと帰っていきました。単なる3次元での別れ、と頭では分かっていても、彼の肉体が消えてしまうことがこんなに悲しいとは。宇宙になった彼を想い、青い空に向かって子供のように涙が流れ続けます。なんで死んじゃったの?って。(笑)
まるで父が亡くなったときのような寂しさ。恋してたといっても、きっと父の面影を見て仰ぎ慕っていたんだな、私。


ありがとう。ありがとう。
すごく寂しいけど、しばしのお別れですね。
あなたは私の心を照らしてくれた大きな太陽でした。
もし時が満ちて、私もそちらの世界に帰ったら、またあなたの声が聴きたいです。


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